高齢化社会に向けてより良い社会を作るための動きは進んでいます。その一つ認知症対策として、認知症の人が暮らしやすい社会を目指す共生と発症や進行を遅らせる予防を2本柱とした介護業界における新たな施策がまとめられました。その中で、認知症の人や家族を支援する認知症サポーターの養成講座を企業単位で取り組むことがポイントとして挙げられています。

具体的には、主な働き手の世代である20代~50代のサポーターをもっと増やすことが目的です。例えば、スーパーやコンビニなどでの支払いや駅の自動改札通過、ATMの使用など、認知症の人が不便だと思う場面における支援について理解を深めてもらおうといった動きです。

しかし、ただ数を増やせばよいというわけではありません。介護業界における深刻な人手不足を背景に、認知症サポーターを増やしたいという狙いはありますが、重要なのは人材の質です。サポーターの力量に格差が出ることは、養成講座の受け方によって致し方ない面もあります。しかしサポーター自身が認知症の人に対して、お金をだまし取るなどの不利益を働いたり、虐待など不適切なケアを行ってしまっては、元も子もありません。

そこで重要とされるが、介護や認知症に関する専門性が発揮されることです。しっかりと認知症の人をサポートするためには、介護の専門職がスキルを存分に発揮できる環境づくりが必要不可欠です。例えばケアマネージャーは、認知症サポーターと医療福祉の専門職を結び付け、当事者を支えるネットワークづくりを担うことが大切です。加えて、自治体および介護事業者が地域における介護の展望を共有し合い、認知症の人やそのご家族を地域全体でサポートすることが求められます。